のび太は、世間ではどんな少年だと思われているだろうか。おそらく、勉強も運動もダメな、典型的ないじめられっ子だと思っている人が多いだろう。確かに、それらはのび太の大きな特徴ではあるが、のび太の一面を評したにすぎない。
のび太には、射撃やあやとり、そして昼寝など、いわゆる特技をいくつか持っており、それらに関しては常人をはるかに超えた腕前を発揮する。しかし、わざわざそれらを挙げるまでもなく、のび太は実に非凡な人物であり、凡人が百人束にかかっても到底かなわないだろう。
ここまで読んで、「のび太が本当にそんなにすごいのか?」と、疑問に思われた方もいることだろう。のび太の非凡さは、彼の発する言葉の端々に現れているのである。この「のび太の名言集」では、「ドラえもん」短編全作品の中から、そんなのび太の発した数々の名言を選んで紹介し、彼の人物像に迫っていきたいと思う。
なお、出典で巻数のみの作品はてんとう虫コミックス、巻数に「+」が付いている作品はてんとう虫コミックス「ドラえもん プラス」、巻数前に「TCS」と付く作品は「ドラえもん カラー作品集」、「FF」と付く作品は「藤子不二雄ランド」の巻数を、それぞれ表す。