私の「ドラえもんお気に入り話」を書かせていただこうと思いま
す。
てんとう虫コミックス23巻に収録されている
「ハッピーバースデー・ジャイアン」という話です。
この話がとても好きなんです。というかこの話に出てくるジャイアンが。
六月十五日はジャイアンの誕生日。でも、誰もお祝いをしたがりません。
「プレゼントが気にいらないと、ぶんなぐられるし」
「ケーキはひとりでたべちゃうし」
「あのものすごい歌をきかされるし…」
のび太もスネ夫もしずちゃんまでもが、今年もジャイアンの誕生パーティーは
欠席するつもりでいました。
しかし結局、ドラえもんが何も知らずにジャイアンに貸した道具によって、
いつものメンバー全員が無理やりパーティーにつれてこられてしまいます。
当然ちっとももりあがらない皆をジャイアンは、
「おまえら、ほんとはいやなんだろ。しぶしぶ祝ってもらっても、ちっともうれしく
ないぞ!!」
と追い返してしまうのですが…
「わかってるぞ。おまえら、ほんとはいやなんだろ」といったジャイアンの表情が
たまらなく痛々しいです。そしてドラえもんに泣きついた時の泣き顔。
「せめて、一年に一度誕生日くらい心から祝ってほしいよ」
泣けてしまいました。
いつになくジャイアンの欠点をずばずば言うドラえもんにも、
「やるじゃん、さすがドラえもん」と感動しました。
何度
「ジャイアンが誕生日を心から祝ってもらえますように」
と読み終わってから祈ったことか。
管理人・おおはたより
「ハッピーバースデー・ジャイアン」はジャイアンがドラえもんに泣きつくところが可愛くていいですね。ジャイアンの意外な一面が見られる興味深い話です。ドラえもんも、前半とはうって変わって
ジャイアンの悪いところをずけずけと言っています。やはり、ジャイアンの真剣さがドラにも伝わったのでしょう。
作品メモ:「ハッピーバースデー・ジャイアン」TC23巻、FFランド(絶版)28巻、文庫ジャイアン編に収録