私の好きな話は、「一生に一度は百点を」と、「オバケ探知機」です。
私がドラえもんの単行本で初めて買ったのは、1巻だったのですが、読み終わったと
き他のどの話よりも印象に残りました。コンピューターペンシルを使おうとしても、
ドラえもんの軽蔑したような目つきを思い出し、ペンシルを使わなかったのび太。僕
はここでペンシルを使ってしまうと思います。
この話は、1989年か1990年のNHKの番組にF先生が出演されたとき、この
話を例としてあげて、「少しでも高見を望むのび太が好きだ。」とおっしゃっていま
したが、僕もこの話ののび太が大好きです。それも、45巻でたドラえもんの単行本
の中でも1番です。
まさにこの話はドラえもんの歴史の『最初の一歩』として、いろいろな人に読まれて
欲しいです。
あと、オバケ探知機ですが、この話は1970年6月号に連載されていまして、スネ
ツグが出てきます。
この話は私が初めて読んだドラえもんの漫画で(2000年9月号の小学一年生に再
録されたとき)スネツグがオバケを飛行機にして遊んでいる姿に憧れました。ドラえ
もんもそこまでヘマをやっていないし、71年以降の道具を重要視した話の原型と
なっていると思います。
この作品はマイナーですが、古本屋で小学一年生2000年の号は安値で売られてい
るので、読んでみてください。
管理人・おおはたより
「一生に一度は百点を…」は、のび太と、ジャイアンの父ちゃんの二人の行動が心に残ります。この話に、のび太という人間の本質が現れていると言えるでしょう。その意味では「悪魔のパスポート」なども、同系統の作品ですね。
「お化けたん知機」は、収録単行本が長らく絶版でしたが、最近『ドラえもん カラー作品集』5巻に「弱いおばけ」として収録されました。「おばけ」を、あっさり実在するものとして扱っているあたりは、いかにも初期の作品で、面白いです。
作品メモ:「一生に一度は百点を…」TC1巻、FFランド(絶版)4巻、文庫0点・家出編に収録。
「お化けたん知機」TCS『ドラえもん カラー作品集』5巻、FFランド(絶版)1巻、CC(絶版)4巻に収録。