この話は、のび太の部屋にあった昆虫箱の中に
生きていたタンポポをのび太が庭に移植して、
育てていく話です。
その中で、のび太もタンポポのたくましさに啓発されて
成長していくというところが大好きです。
そんなのび太と重なるのが、駄々をこねる
綿毛の種です。
そんな種を後押しするかのように、タンポポは優しく
月明かりの照らされる中で、自分の来し方を語ります。
飛んでみて「とっても良かった」いうセリフも、すごい大好きです。
はじめて読んだときは小学生で
深い意味はわかりませんでした。
しかし年を重ねるにつれて、その話の持つ深みや
メッセージ性が強く迫ってまいりました。
今は大学生です。きっとこの作品は、
これからも様々な場所に飛び込む自分を
そっと優しく後押ししてくれると思います。
管理人・おおはたより
夜、月明かりの下で自らの旅を子供にかたる母タンポポと綿毛のやりとりは、私にとっても非常に印象的な場面です。
新たな世界に飛び出すのは、とても勇気のいることです。この話は、そんな新たな世界への挑戦をする時に、心の支えとなる優しさと力強さを持っていると思います。
作品メモ:「タンポポ空を行く」TC18巻、FFランド(絶版)30巻、文庫感動編に収録。