私は明るい話が大好きで、スペシャルのたびに母にビデオ録画してもらっていましたが、その中でも本当にビデオが擦り切れるまで見たのが、1995年の大みそかスペシャルで放送された『SF超大作ウラドラマン』です。マンガの『超大作特撮映画「宇宙大魔神」』を原作にした作品で、みんなで映画を造ろうというところから始まり、ドラえもんがみんなが必要だという道具を「着せ替えカメラ」から「ポップ地下室」まで次から次へと出していく場面からワクワクの連続で、みんながあらゆる映画のシーンを手際よく、本当に本格的に造っていくところに魅了されていました。
そして、最近久しぶりにビデオ屋さんで借りて再鑑賞して、大きな発見がありました。この話の主役は、脚本兼監督の出木杉君ではなく、ウラドラマンを演じたドラえもんではなく、ドロンジョ様並みのセクシーファッションを披露してくれた静香ちゃんでもなく、途中から映画作りに乗り込んできて、騙されて悪役をやらされ最後に怒りの表情のどアップを見せてくれたジャイアンですらなく、スネ夫です(あくまで個人の見解ですが)。
趣味のプラモやファッションデザイナーの腕をいかんなく発揮し、映画造りに割り込んできたジャイアンにもそれに怯えているみんなにも調子のいいことを言ってまとめようとするなど、スネ夫の本領発揮といった感じでした。ドラえもんは大きくなってから見直しても、新たな発見があり十分楽しめる作品だと再確認しました。テンポが良いこの話は本当におススメです。
管理人・おおはたより
アニメの「SF超大作 ウラドラマン」も、原作の「超大作特撮映画「宇宙大魔神」」も、映画作りの楽しさにあふれた名作ですね。
「映画作り」は映画の「のび太の宇宙小戦争」の冒頭にもある要素ですし、その「宇宙小戦争」でも、スネ夫がプラモ作りの腕で活躍していた事を考えると、原作の「超大作特撮映画「宇宙大魔神」」は、「宇宙小戦争」の元ネタの一つなのかなと思います。
原作もアニメも通常より長い話なので、色々と見どころがあって面白いです。
作品メモ::アニメ版「SF超大作 ウラドラマン」:1991年1月4日放映、DVD「ドラえもんコレクションスペシャル 冬の1」に収録
(原作「超大作特撮映画「宇宙大魔神」」TC20巻、FFランド(絶版)27巻に収録)