ドラちゃんのおへや

コミックスについて

単行本解説


てんとう虫コミックス(小学館) 新書判

ドラえもん 全45巻
ドラえもん プラス 全5巻
大長編ドラえもん 1〜17巻

 「てんとう虫コミックス」(以下「てんコミ)は、主に小学館の学習雑誌やコロコロコミックに掲載された児童マンガを収録した単行本で、『ドラえもん』はてんコミ創刊時にトップバッター4タイトルのうちの一つとして登場した。もちろん『ドラえもん』各種単行本の中でも、このてんコミ版がもっとも古い歴史を持つ。1974年の第1巻発売以来、1992年5月まででのべ8000万部が発行されており、現在は1億部を突破している。また、巻数が一桁台の巻は全て100刷を超えており、ロングセラーかつベストセラーと言える。
 現在までに上記の合計67冊が刊行されており、すべて新刊で購入可能。このうち、短編シリーズの全45巻には1969年12月発表の第1話「未来の国からはるばると」から、1994年の「ガラパ星から来た男」まで、藤子・F・不二雄先生自身が選び抜いた821編が収録されている。45巻の初版には「第46巻に続く」との記述があったが、現在の版では削除されている。「ドラえもん プラス」はてんコミ未収録作品から新たに作品が選ばれて刊行されたもので、全45巻の補巻とも言える。
 「大長編ドラえもん」は毎年春休みに公開されてきた映画の原作で、いずれも普段の短編では収まりきらない大冒険を描いたスケールの大きい話になっている。第5巻以降は原則として1年に1冊刊行されているが、4巻までは発行が巻数順になっていない。大長編初期の巻の発行日についてはこちらを参照されたい。
 短編の「ドラえもん」には、このてんコミ版に収録された他に膨大な量の単行本未収録作品が存在しており、前述の「ドラえもん プラス」や「ドラえもん カラー作品集」などにまとめられたほか、2009年7月から刊行開始された「藤子・F・不二雄大全集」では『ドラえもん』全作品を収録する予定となっている。


てんとう虫コミックススペシャル(小学館) B6判

ドラえもんカラー作品集 全6巻
ドラえもん巻頭まんが作品集 上・下巻

 「ドラえもんカラー作品集」は、単行本未収録の『ドラえもん』をもっと読みたいという声に応えて刊行されたもので、主に低学年向けのカラー作品を収録しており、その全話がてんコミには未収録の作品から選ばれている。このシリーズの特徴は、初出時のカラー原稿をそのまま収録していることで、フルカラーのみならず2色カラーやモノクロ網掛けも再現されている。また、第5巻は特に「初期作品編」としてまとめられ、連載初期の3年ほどで発表された作品が収録されている。
 「ドラえもん巻頭まんが作品集」上・下巻は、てんとう虫コミックス各巻の第1話をまとめて上下巻としたもので、収録内容に特筆すべき点はない。


藤子不二雄ランド(中央公論社) B6判 ※絶版

ドラえもん 第I期 全45巻
映画原作 大長編ドラえもん 第I期 全9巻

 「藤子不二雄ランド」(以下「FFランド」)は、「世界初の週刊セル画つき個人全集」というキャッチフレーズで1984年6月より刊行開始された藤子不二雄全集で、1991年に第I期全301巻が完結しており、『ドラえもん』に関しては、現時点で小学館以外から出た唯一の単行本となっている。
 短編シリーズについては、てんとう虫コミックス未収録作品を多数収録している点が大きな特徴だったが、現在では「ドラえもん プラス」や「ドラえもん カラー作品集」で読めるようになった話も多い。また、「藤子・F・不二雄大全集」では『ドラえもん』全作品を収録予定となので、今後はセリフの変更などを除けば、FFランドのみの売りとなる要素は無くなる。
 他にFFランドの特徴としては、収録作品の最終ページに初出誌のデータがあって発表された年代や雑誌がわかるのだが、残念な事に間違いが多く、また一部データの抜けている作品もある。初出データについても今後は「藤子・F・不二雄大全集」で完全な情報が掲載される見込みだ。
 「映画原作 大長編ドラえもん」第I期全9巻は、作品本編はてんコミ「大長編ドラえもん」の9巻までとほぼ同じ内容。異なる点は「のび太の海底鬼岩城」に主題歌見開き2ページの追加があることと、扉ページが異なる作品がある程度。
 FFランド全体が1995年3月に絶版となったため新刊書店では購入できないが、『ドラえもん』はFFランドとしては発行部数が多かったらしく古書店では比較的よく見かけるので、入手は比較的容易。


カラーコミックス(小学館) B5判 ※絶版

ドラえもん 全6巻
映画まんがドラえもん 全4冊

 カラーコミックス(以下「カラコミ)は「コロコロコミック特別編集」として、ドラえもんのアニメ放映が始まった1979年に刊行が開始された。低年齢の読者を対象としており、大きさは週刊少年誌サイズのB5判で巻頭第1話を含めた8ページが4色カラー、残りは2色となっている。単行本と言うよりは雑誌の増刊号的な印象を受ける。
 カラコミでは、てんコミに未収録だった低学年向けのカラー作品が大量に収録されたが、全体の9割以上を占める2色ページでは、4色原稿はトレスでの再録となってしまったために、「カラー」の名を冠している割にはトレスのページが多い。
 「映画まんがドラえもん」は、てんコミの「大長編」と同じく劇場版の原作漫画だが、てんコミと違ってほぼコロコロコミック掲載時のままで収録されており、基本的に描き足しはない。「大長編ドラえもん」初期の作品はいずれも、てんコミで描き足しが非常に多いので、カラコミとてんコミの両方を見比べて内容を比較するのも面白い。


藤子不二雄自選集(小学館) A5判 ※絶版

 「藤子不二雄自選集」は1981年4月より、全10巻が刊行された。その内訳は「ドラえもん」7冊、「オバケのQ太郎」2冊、「パーマン」1冊。当時としては珍しくハードカバーで出版された。そのうち「ドラえもん」7冊の内容は、以下の通り。

・1 ドラえもん SFの世界 1
・2 ドラえもん SFの世界 2
・3 ドラえもん ナンセンスの世界 1
・4 ドラえもん ナンセンスの世界 2
・5 ドラえもん 風刺の世界 1
・6 ドラえもん 風刺の世界 2
・7 ドラえもん 夢と冒険の世界

 収録作品は全ててんコミにも収録されているが、自選集では「たとえ胃の中、水の中」「地球製造法」などいくつかの作品で、新たに若干の描き足しがあり、作者の作品へのこだわりを感じさせられる。この加筆版は、のちに「藤子不二雄ランド」版でも再録されている。


小学館コロコロ文庫(小学館) A6判

ドラえもん テーマ別18冊
大長編ドラえもん 1〜17巻

 1990年代に起こった漫画文庫ブームに乗って『ドラえもん』の文庫版も発売された。背表紙の色は「ドラえもんカラー」の青で統一されている。
 「テーマ別」の収録作品は、ほとんどがてんコミ版1〜45巻からの再録だが、「ドラミ編」「スネ夫編」「ロボット編」には、てんコミ未収録作品が収録されている。また、全巻に登場人物紹介と解説が付いている。「大長編ドラえもん」も本編はてんコミと同じ内容だが、巻頭にカラー口絵が8ページ付いており、映画の内容や公開当時のポスターが紹介されている。
 「テーマ別」のカバー絵は、F先生存命中はご自身の手による描き下ろしイラストだったが、没後刊行された「爆笑編」以降は、F先生の絵を藤子プロがトレスした絵が使用されている。また「大長編」のカバー絵は、刊行開始当初からF先生ではなく鈴木伸一氏が担当している。


藤子・F・不二雄自選集(小学館) 四六判

 以前に発行された「藤子不二雄自選集」のうち、『ドラえもん』を収録した7巻までを上・下巻2冊に再編集してセミハードカバーで刊行したもの。ケース入り・鈴付きの8000部限定版と、ケース・鈴なしの通常版の2種類があり、限定版は予約分で売り切れになった。
 収録作品は以前の自選集と同じだが、今回は「藤子・F・不二雄まんがを語る」と題したF先生ご自身の文章を、2冊合わせて18編収録している。てんコミを持っていても、F先生のファンであればこの文章だけでも買う価値はある。


てんとう虫コミックスワイドスペシャル(小学館) A3判

ドラえもん傑作選
大長編ドラえもん のび太の恐竜

 ドラえもん誕生30周年記念出版の一環として、弱視者に読みやすいマンガ単行本を出すというコンセプトで発行された「コミックス史上最大」の単行本。絵も活字も迫力満点の大きさ。特大サイズのため、定価も「傑作選」が1800円、「のび太の恐竜」が2800円(いずれも本体価格)と、かなり高くなっている。


コロコロ文庫デラックス(小学館) A6判

 「数々のドラえもんコミックスの中で最高のものをお届けする、ドラえもん熟成コミックス」として刊行されたものだが、内容的には以前から出ていた「小学館コロコロ文庫」版の再編集と言った感じで、巻ごとのテーマも似通ったものが多い。
 単行本初収録作品はないので、これまで刊行された単行本を揃えている人にとってはあまり意味のないシリーズだが、巻末の解説はこれまで『ドラえもん』に様々な形で関わってきた人々が書き下ろしているので、そちらに興味があるなら買っておいてもいい。


ぴっかぴかコミックス(小学館) A5判変形

ドラえもん 1〜18巻
カラー版 ドラえもん
ドラえもんスペシャル ドラミちゃん
カラー版 ドラえもん のび太の恐竜

 小学校低学年向けに「初めて読む」マンガ単行本と言う位置づけで刊行された。定価が300〜500円と廉価で手軽な点は、昔の「カラーコミックス」を連想させられる。
 「ドラえもんスペシャル ドラミちゃん」を除いて、どの巻にもてんコミ未収録作品が収録されており、特に「カラー版 ドラえもん」は全編が単行本初収録のカラー作品となっている。また、「カラー版 ドラえもん のび太の恐竜」はカラーコミックスの復刻と言える内容で、てんコミとは一味違う「のび太の恐竜」が楽しめる。


藤子・F・不二雄大全集(小学館) A5判

ドラえもん 1巻〜(刊行中)

 「みんな、やってくる」「藤子・F・不二雄作品、初の集大成」をキャッチフレーズにしたF先生の本格的な全集。「『ドラえもん』全話完全収録」を目玉の一つにしており、全20巻の予定となっている。
 「学年繰り上がり方式」の編集が特徴で、世代ごとに「小学一年生」から「小学六年生」まで六年間、学習雑誌を定期購読した場合に読んだ順番で収録されている。また、一部のセリフは学年を意識した初出時のものに戻されている。
 「大長編ドラえもん」については現時点では詳細な情報がないが、全集の通し番号の空きから全6巻、3作品ずつの収録となると推測できる。