藤子F不二雄大全集大長編ドラえもん5を読んだ感想は、この辺からリアルタイムで見ていたわけで思い入れが入っていますがその辺はご了承ください。
雲の王国からですが、大人になって気づいたことはドラえもんとのび太達がちゃんと外交を天上人相手にしていることです。ドラえもんのせりふから「力には力」と説明しておりこういうふうに分かりやすく説明するのが真の子供向け作品です。F先生のメッセージは環境問題とは政治問題であり、最大の環境破壊は戦争ではないかと私は考えております。
ブリキのラビリンスは、理屈抜きの短編の楽しさを描いた作品であり、ブリキンホテルで遊ぶシーンがそれを象徴しています。ちなみにドラえもんが出す荷物運び用荷物はどう見てもひみつ道具には見えないのにひみつ道具に見えるのはドラえもんがポケットから出てくるからです。この辺がF先生の力技といったところです。
夢幻三剣士は異色作で、ジャイアンスネ夫が途中退場するという変わった構成をした作品でした。後映画のラストシーンがかなり印象的でした。後冒頭の黄金ハットのくだりは黄金バットのパロディでF先生の遊び心がうかがえるシーンです。こういう遊び心は本編がしっかりしてこそ生きるものであり、奇跡の島のように本編がぐだぐだだと何の効果も無いわけです。
余談ですが雲の王国のコロコロ連載時の藤子プロの絵巻物語が載っていればなおよかったわけですが載っていなく残念でした。