「私の好きなドラ話」ですが、いろいろありすぎてあげるのは難しいけれど
も、これまでサイトであげられていない話を選ぶとすれば「精霊呼び出し腕輪」「税
金鳥」ですね。
「精霊呼び出し腕輪」は、雪の精とのび太のちょっぴり悲しいロマンスにじんとさ
せられます。中でも最後のコマの、のび太の寂しそうに空を見上げる表情がのび太の
心をうまく表現していますね。
「税金鳥」ですが、これを読むとなぜソ連や東欧などで社会主義がうまくいかなかっ
たのかわかるような気がします。児童向けのマンガでこれだけの含蓄のある内容を書
けるとは、藤子先生の見識にあらためて驚かされます。のび太の「マンガ図書館をつ
くろう」という夢想もいいですね。
ちなみに長篇では宇宙開拓史が好きです。自分の部屋がいきなり遠くの宇宙につな
がるという設定、不思議な動物たちが出てくるコーヤコーヤ星、これこそがFFワー
ルドの真骨頂ですね。
管理人・おおはたより
「精霊よびだしうでわ」は、季節の移り変わりを描いたラストシーンが印象的です。「のび太と雲の王国」のラストシーンを読んだときにも感じましたが、F作品では、こう言った「寂しげな幕切れ」が実に上手く描かれていますね。
「税金鳥」は「コロコロ文庫をぶっとばせ」でも取り上げましたが、累進課税の仕組みを子供になじみ深い形でわかりやすく描いた「お金」テーマの佳作だと思います。
作品メモ:「精霊よびだしうでわ」TC21巻、FFランド(絶版)28巻、文庫恋愛編に収録。
「税金鳥」TC22巻、FFランド(絶版)25巻、文庫エスプリ編に収録。